チアウーマンの皆さん、こんにちは
事務局のチア子です。
以前「意外と知らない!?ワクチンの効果」と題して
ワクチンの話を少しさせていただきましたが、
新型コロナウィルスのワクチンについても
2月下旬ごろから※順に接種開始する予定とされていますね。
※詳細は厚生労働省のホームページでご確認ください
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00218.html
本当に、1年足らずでワクチン開発・接種まで進み
びっくりしています。
新型コロナウイルスの影響もあり、
昨年は、治験の延期や新規患者登録の一時中断なども相次ぎましたが
乳がんについては毎年のように新しい治療薬が出ており、
昨年2020年5月にも、第一三共株式会社から
「エンハーツ® 点滴静注用 100mg」
(一般名:トラスツズマブ デルクステカン(遺伝子組換え))
が発売されています。
これは、標準治療が困難かつ、化学療法歴のある
HER2陽性の手術不能または再発乳がんの方
が対象となる抗悪性腫瘍剤です。
エンハーツは、抗体薬物複合体(ADC)といって
主に抗体(抗 HER2 抗体)と化学療法剤でできています。
抗体ががん細胞表面の HER2タンパクに結合すると、
がん細胞内に取り込まれて、
がん細胞の中から化学療法剤で攻撃する
という作用を示します。
第一三共の発表によると、エンハーツの有効性については、
客観的奏効率※1は61.4 %、
奏効期間※2と無増悪生存期間※3はそれぞれ20.8ヶ月と19.4ヶ月
とのことです。
※1 客観的奏効率:腫瘍が完全に消失または30%以上減少した患者の割合
※2 奏功期間:完全奏効または部分奏効した時点から、がんが再発または増悪した日までの期間
※3 無増悪生存期間:治療中(治療後)にがんが進行せず安定した状態の期間

エンハーツ以外にも、
イパタセルチブ(中外製薬)やカピバセルチブ(アストラゼネカ)、
その他さまざまな薬剤の開発・治験が進められています。
新薬開発だけでなく、
新しい組み合わせや適応の拡大などの研究も
どんどん進められています
連日のコロナ関連報道で一喜一憂し、
鬱々としがちな毎日ですが、
こうした明るい情報にも目を向けて
今後もがんばっていきたいと思います
参考:
乳がんの治験情報 – がんプラス https://cancer.qlife.jp/clinical-trial/ct_breast
新型コロナワクチンの接種についてのお知らせ|厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00218.html